豊愛日和 弊社営業スタッフの業務外活動記 2012年09月

宿場町 二川

弊社の所在地である豊橋市二川町は、その昔、東海道三十三番目の宿場、二川宿を中心とした宿場町でした。

現在も町の区割りや地形に、当時の面影が残っており、間口が狭く、奥行が長い「ウナギの寝床」型の家屋もよく見られます。

江戸幕府が東海道に設置した53の宿場のうち、本陣が現存するのは、滋賀県草津市の草津宿本陣と、この二川宿だけだそうです。

先日、その本陣を併設する、二川宿本陣資料館へ行ってきました。



中に入ると大きく三つに分かれていて、

東海道、二川宿の歴史が学べる資料館、大名や幕府役人が宿泊休憩した施設の「本陣」、庶民の旅宿である「旅籠屋」をセットで見学出来ます。


まずは資料館から


東海道33番目の宿場、二川宿は、江戸日本橋から約280kmに位置します。


当時の旅装束



貨幣と財布 真ん中は刀を模した銭刀


当時の町の様子をフィギュアで再現




武士や一般庶民の宿泊施設である、旅籠屋が軒を並べています。


訪問時の企画展示は、城郭をテーマにした浮世絵展を開催していました。






通常展示に戻り、本陣のエリアへ
本陣を利用した大名の札



参勤交代が制度化され行われるようになった大名行列


中庭を通り、旅籠屋へ移動


建物のウラ側から中へ入り、土間を通って表玄関へ
建物の形状は細長く、まさに、ウナギの寝床のようです


足を流す等身大の人形ににびっくり


馬の飼料を入れる籠(かご)が語源で、食事付きの宿屋が「旅籠屋」と呼ばれるようになり、二川宿の中心に軒を並べていました。
この建物は移築、修復を重ねていますが、もとは約200年前に建てられたそうです。


いよいよ本陣へ



290年前に造られた土蔵



戦国時代以前から、戦場において大将が位置する場所を本陣と言いますが、江戸時代以降、大名や幕府役人が使用する大名宿が、後に本陣と呼ばれ、一般人を泊める事は許されませんでした。


大名が宿泊する際は、紋入りの幔幕と、提灯を掲げ、右手前の番所には、不寝番が置かれました。



玄関にあたる場所 中は広々


板の間は、旅籠等の荷物を引き込めるよう街道に面した場所にあります。


使用人が居住する勝手座敷


風呂は、沸かした湯を移して使用する方式



本陣の内側は中庭が点在しています。


大名が使用する奥へ進むと、茶室があります。


本陣の一番奥は、大名が休泊する上段の間
部屋全体が、他の部屋より一段高くなっていて、部屋中央はさらに一段高く畳を重ねています。
奥庭に面している為、光が差し込んで明るいです。


上段の間に面した庭園の一部
当日は、ブライダル業者が和装のカップルを撮影していた為、このアングルしか撮れませんでした。

二川宿本陣は、現在宿泊は出来ませんが、音楽イベントが催されたり、撮影でよく利用されています。
華美な派手さはありませんが、趣があります。
また毎年11月に開催される「二川宿本陣まつり」では、当時を再現した大名行列が本陣前を練り歩きます。
こちらの衣装、装飾は絢爛豪華で見ごたえがあり、今年も楽しみにしています。

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